目撃者は私だけ

私が小学生低学年の頃の出来事です。私の実家は良く言えば、のどかで自然豊かですが、悪い言い方をすれば「ザ、田舎」です。周りは田んぼと山しかありません。その為、昆虫や爬虫類、小動物はいくらでも居ます。だからと言って、それらが平気なわけではありません。昔の事ですから、今のように家の中での遊びは少なかったので、もっぱら外で遊ぶことが日常でした。ある日、いつもの如く自宅の敷地で一人で遊んでいたところ、ふと壁の側の赤土に何やら動くものを発見しました。一瞬、身体が凍りついたように動けなくなった目の先には、途轍もなく大きな大蛇がいたのです。例えるなら、イベントでの爬虫類展でしか見ることの出来ないほどの大蛇です。トグロを巻いてニュルニュルと動いていたので、長さは分かりませんが、3メートル近くはあったのではないでしょうか。大人の太もも程の太さで、小動物なら軽々と窒息させて食べてしまいそうな大物でした。我に返った私は、すぐに家に戻って母親に知らせましたが全く信じて貰えませんでした。そんな母親の腕を引っ張って見に行ったけど、もう姿はなく、証明出来ませんでした。今でもあの身体の硬直した瞬間を忘れることは出来ません。

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