石焼き芋の思い出

今ではほぼ一年中スーパーなどで売られている石焼き芋。そのにおいをかぐといつも思い出す出来事があります。小学1年生くらいだったと思います。母親がいつも家で石焼き芋を作ってくれていました。ストーブの上とかではなく単に鍋で作るふかし芋のような感じでしたが、家ではそれを焼き芋と呼んでいました。母はいつも焼き芋を作るときは私に「焼き芋作るから石をいくつか拾ってきて!」と言っていました。そのたびに私は河原にちょうど良い大きさの石を拾いに行きます。
母はありがとうと言って私が拾ってきた石をお鍋の中に入れます。お鍋を火にかけてしばらくするとお芋のいい匂いがしてきます。石焼き芋が出来上がってお鍋のふたを取るとゴロゴロとした石の隙間から美味しそうなお芋が見えます。子どもの頃の私は石がお芋に変わった!と心の中でびっくりしていました。だって母が鍋に芋を入れるところはまったく見ていないからです。石を入れて鍋を火にかけたら石焼き芋が出来たようにしか思えなかったのです。
びっくりして母に「どうして石を入れたの?」と聞くと「石が温まって石焼き芋が出来るんだよ」というからさらに勘違いは増すばかり。かなり後になって石が石焼き芋になるのではないことに自分で気づきましたが、鍋のふたを開けた時のあの驚きは今もはっきりと覚えています。

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