捨て猫みいちゃんとの夕暮れの思い出

子供の頃から動物が大好きでした。
小学三年生の夏休み、友達と公園で生まれたばかりの子猫が段ボールに入れられて捨てられているのを見つけました。
当時、団地暮らしでペットを飼う事は出来ないので家に連れて帰る事は出来ません。
友達も同じです。
おこづかいで牛乳とスポイドを買いミルクを飲ませて買ってくれるおうちを探そうという事になりました。
バスで10分くらいの所に大きな一軒家が並ぶ地域があり、そこならどこか飼ってくれる家があるかもしれないという話になりました。
ミルクとスポイドでお小遣いはすでに使いきっていたので、段ボールを友達と交互に持ちながら一生懸命歩きました。
その頃、郵便局に無料の冷水器が置いてあり立ち寄って飲みました。あの時の水の美味しさは今でも覚えています。
ふらふらになりながら目的の地域についた頃にはもう夕方になっていました。

ちなみに今でもそうだと思うのですが、羽倉のランドセルはしっかりした革製のランドセルで当時の私には少し重くて、歩き疲れる原因にもなっていたと思います(笑)
一軒一軒、ベルを鳴らして子猫もらってくれませんかと尋ねましたがどこもごめんねという返事でした。
泣きたい気持ちを我慢していたら先に友達が泣き出して、それにつられて私も泣きました。
子供二人が泣いていたので、通りがかりのおばさんが話かけてきて、事情を話すと家に連れていってくれて冷たいアイスキャンデーを一本づつくれました。
そこの家にも猫がいて、段ボールに入っている子猫を覗きこみました。
おばさんが一匹も二匹も手間は同じだからおばちゃん家で飼ってあげるよと言ってくれました。
私達は今度は嬉しくてワンワン泣きました。
そのあと、うちに電話をしてくれて、心配していた母たちが迎えにきてくれました。
子猫はみいちゃんと名付けられ私達が高校生の頃まで生きて良く遊びに行かせてもらいました。
今、うちの猫の名前もみいちゃんです。
夏になるといつもあの日の事を思い出します。

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